スタンフォードの自分を変える教室
「スタンフォードの自分を変える教室」
「意志力=注意力や感情や欲望をコントロールする能力」の鍛え方について科学的な観点から書かれた本。
最近、大愚和尚さん(前回のブログ参照)のYouTubeを見ていたり、他にも本で禅の考え方に触れることがあって、禅の修行は何も滝に打たれたり断食したり私たち一般人のイメージとは少し違うことを知った。
「日常を丁寧に生きること」が修行になるという。
靴を揃えたり、掃除をしたり、料理を食べたり、つまり衣食住だ。
それがなぜ大事かといえば、「同じことの繰り返しの中に楽しみを見つける」ことが人生の本質のようだ。
それを聞いて、今自分が今なんとなく仕事を楽しめないことを苦しく思うことに、少し解決の糸口があるように思えた。
まずは生活を整えようと。
それで本題に戻るのだが、まず小さなことから変えようと思った。
それが寝る前のスマホである。
健康に悪いとわかってはいつつやめられない。
そこで思い出したのが本書だった。
まず自分をダメ人間だと思わないことだ。
意志に負けてしまうことの方が自然なのだ。
本書によると、欲求というのは、太古の昔飢え死にするかもしれない・獣が襲ってくるかもしれないという恐怖に備えるための本能である。
常にご飯のことが頭から離れないのもそのせいだ。
今日になって我々は進化して欲求をコントロールする力を身につけたけれど、進化というのは新しい能力が追加されても元々あった機能は残されるものだという。
だから、欲求という本能が残っているのは自然なこと。
開き直っていいわけではないが、自分はダメ人間と思ってはいけない。
カナダのオタワにあるカールトン大学で行われた実験を紹介しましょう。この実験では、学生たちが勉強を先延ばしにする様子を学期の最初から終わりまで記録しました。
(中略)
最初の試験で直前まで勉強しなかったことで自分を責めた学生たちは、自分を許した学生たちに比べて、その後の試験でもやはり勉強を先延ばしにする傾向が見られました。
自分を責め続けるより、意志を貫くのは難しいことと理解した上で対処すること。
それはストレスを減らすことだったり、環境を整えることだったりするのだけれど、方法については本書を読んでみてほしい。
というわけで昨日の夜は寝る前のスマホをやめられたのだ。えらいぞ私!
ベットやドライヤーの近くにあると夜触ってしまうのは分かったから、お風呂に入る前にマナーモードにして部屋の端に追いやった。
おかげでよく眠れた〜!
25歳OL、仏教に出会う。〜大愚和尚さん〜
最近、たまたまvoicy(音声ブログのようなラジオのような、一般人から芸能人までが話すのを聴けるアプリ)で、大愚和尚さんという方を見つけた。
この方のお話が面白くて、仏教に興味が出た。
YouTubeで人生相談にものっていて、興味のある動画を少し見始めてみている。
最近、恥ずかしながらあまり仕事にやる気が出ず、かといって他にやりたい仕事もなく、なんとなく日々を虚しく感じていた。
コロナのせいもあるかもしれないけど。
そんな時に、大愚和尚さんの人生相談をいくつか観ていて答えが少し見えてきた気がする。
目の前のことを一所懸命やる。
そしてそれはきっと誰かが見てくれている。
もしやりたいことが見つかった時に、応援してくれるかもしれないと。
仏教は、宗教というより哲学に感じる。
コロナで先が見えない中、心の指針にしても良いかもしれない。
↓voicyはこちらから
『踊る彼女のシルエット』(柚木麻子さん)感想✩⃛
柚木麻子さんの『踊る彼女のシルエット』を読んだ。
ジェーンスーさんが好きなのだけど、帯にはジェーンスーさん共感の文字が。解説もスーさんということで、思わず手に取っちゃった。
あらすじ
義母が営む喫茶店を手伝う佐知子と芸能事務所でマネージャーをする実花。出会ってから十六年。趣味にも仕事にも情熱的な実花は佐知子の自慢の親友だった。だが、生み育てたアイドルグループが恋愛スキャンダルで解散に追い込まれたのをきっかけに、実花は突然"婚活"を始める。「私には時間がないの」と焦る彼女に、佐知子は打ち明けられないことがあり…。幸せを願ってしまう二人の友情のゆくえは。
世間に振り回される女の友情
女とはこうでなくてはならないという世間の呪いに、女の友情は揺さぶられがちなのかもしれない。
結婚しなくちゃ、子供を産まなくちゃ、何歳まで35歳までに?それなら何歳までに結婚、、?
私はこれを書いている現在25歳なのだけど、周りもちょっとずつ結婚してる人はいるとはいえ、少数派。
でも女の友情は結婚や子供ができることで変わっていくという話は聞いたことがある。
これは婚活や妊活を機にすれ違ってしまう二人の女性の物語だけど、読んでてなんだかとても歯痒い。
二人の価値観が決定的に変わったとか彼女たち自身の問題というよりは、世間の価値観によって歪められた友情なのだ。
それを象徴的に表しているのが、佐知子が勤める喫茶店「ミツ」の鳩時計。
物語の冒頭はこう始まる。
考えてみれば、そもそものはじまりは喫茶「ミツ」にあの年代物のドイツ製の鳩時計がやってきたことだった。あの瞬間から、店での時間流れは徹底的に変わってしまった。
女子のタイムリミットを気にし出すことで、歯車が狂っていく象徴のようだった。
でも佐知子が夫とこの鳩時計を止めることから物語りは少し前向きになっていく。
夫はとても佐知子に理解があってこんなセリフを言う。
「でも、それ、さっちゃんと実花ちゃんだけの女の問題っていうんじゃないと思うよ。結婚しなきゃだめって思い込んで自分らしくないことを無理にして、昔からの友達と疎遠になるのって、それ、個人の責任や努力だ解決しなきゃいけない問題なのかな?さっちゃんが、実花ちゃんが強くなれば解決することなのかな?俺にも関係あるし、母さんにも、うちの商店街全体にも、なんなら俺たちのお腹の子にも関係あるんじゃないの」
まだ私にはこの女の友情問題は少し先なのかもしれないけど、この本を読んだからこそ、冷静になれるかもしれない。
本人だけの問題ではないのがややこしいのかもしれないけれど、きっとお互いを責める必要はない。
向き合うべきは世間の価値観に振り回されそうになる自分自身なんだろう。
アイドルについて
女の友情以外に「アイドル」というもう一つのテーマがある。
佐知子がアイドルオタクでもある実花に
「あのね、実花。私、ずっとオタクになりたいって思ってたの。オタクっていう言い方は、失礼にあるのかな。ただね、自分の好きなものにまっすぐになれて、他の人からどう見えるとか、どう思われるとかおかまいなしの、好きなもの以外はどうでもよくて、なにがあっても平気な人になりたかったの。迷いのない人になりたかったの」
と伝えるシーンがある。
佐知子は、全力でアイドルを愛し応援する実花が好きだった。
この気持ちすごくわかる気がする。
推しがいる時ってとてつもなく楽しい。生きる勇気になる。
恋愛と違って、一方的に愛していいんだもん。
嫌われるかな?とか考えなくていい。
全力で愛することができる。
愛するって生きてるってことだもん。
そんな生命力のみなぎることないよなあ。
今の自分にそこまでのめりこめる推しがいないから、アイドルオタクの友だちの話とか聞くと素直に羨ましいなぁなんて思う。
アイドルに限らず、のめりこめるものを持っている人の生命力ってすごくて眩しい。
私もまたなにかのめりこめることができますように。
『あなたは、誰かの大切な人』原田マハさん
原田マハさんの短編「あなたは、誰かの大切な人」を読んだ。
家族と、恋人と、そして友だちと、きっと、つながっている。大好きな人と、食卓で向かい合って、おいしい食事をともにする―。単純で、かけがえのない、ささやかなこと。それこそが本当の幸福。何かを失くしたとき、旅とアート、その先で見つけた小さな幸せ。六つの物語。
独立記念日を読んで、他のマハさんの短編も読みたくなったのだ。
今回は短編を3つ紹介させて欲しい。
どれも人生において大切なことを教えてくれた。
最後の伝言 Save the Last Dance for Me
色男である以外に取り柄のない旦那を持ち亡くなっていった母。
銀座でぶらぶらしたり、外にこどもをつくったり。
母の病室には姿を現さなかったし、ついには葬式の日にも父は姿を現さない。
そんな父に腹を立てる主人公だったが、、、
ここからは少しネタバレになるので読みたくない方は飛ばして欲しい。
斎場内に越路吹雪の「ラストダンスは私に」が流れるのだ。生前の母の計らいで。
生前、母は旦那と二人で越路吹雪のリサイタルを見て感動を覚えていた。
あなたの好きな人と踊ったらしていいわ
やさしい微笑みもその方におあげなさい
けれども私がここにいることだけ
どうぞ忘れないで
(中略)
きっと私のため残しておいてね
最後の踊りだけは
胸に抱かれて踊る ラストダンス
忘れないで
実はこの歌、『嫌われる勇気』の著者が恋愛について書いた本『愛とためらいの哲学』で知った。
愛は自由を求める
(中略)
自分の好きな人が、自分ではない好きな人といて幸せであれば、そのことを喜べるのが愛です。
アドラーは「自分自身よりも愛するパートナーの幸福に、より関心があること」が大切だといっています(Adler Speaks)。
「ラストダンスは私に」という歌があります。あなた、好きな人と踊ってらっしゃい、でもラストダンスは私にとっておいてほしいという歌です。自信がない人は、相手が自分から逃げないように相手をぎ止めようとしますが、相手を縛りつけようとすることが、かえって相手を自分から遠ざけることを知っていなければなりません。
愛とは自分自身の幸福ではなく、相手の幸福を願うということだと。
色々複雑な思いはあれど、母は愛の本質を知っていたんだな。
月夜のアボカド A Gift from Ester's Kitchen
三十九歳独身のマナミ。
恋人はいるけど安定した仕事にはついてなく、結婚も考えられない。
いわゆる草食系男子で、野心もない。
でも、マナミの部屋に来る週末には、ランチを用意してくれる。
マナミは仕事の関係でロサンゼルスに行っていて、エスターというメキシコ人七十九歳の女性に会う。
そこでエスターのメキシカン家庭料理に出会うのだが、六十歳で再婚した彼女のドラマチックかつ壮絶だが温かい物語を聞かされる。
その時のエスターのセリフがこれだ。
ねえ、マナミ。人生って、悪いもんじゃないわよ。
神様は、ちゃんと、ひとりにひとりずつ、幸福を割り当ててくださっている。
誰かにとっては、それはお金かもしれない。別の誰かにとっては、仕事で成功することかもしれない。
でもね、いちばんの幸福は、家族でも、恋人でも、友だちでも、自分が好きな人と一緒に過ごす、ってことじゃないかしら。
大好きな人と、食卓で向かい合って、おいしい食事をともにする。
笑ってしまうほど単純で、かけがえのない、ささやかなこと。それこそが、ほんとうは何にも勝る幸福なんだって思わない?
その言葉こそが、エスターからのプレゼントなのだろう。
そのあと、マナミは関係は相変わらずだけど、そろそろ付かず離れずの離れずに軸足を置きたいなと感じ始めていたと言っている。
色々なことが目まぐるしく起きる日常で、大切なことを思い出させてくれた物語だった。
皿の上の孤独 Barragan's Solitude
独立記念日に比べて、異国の話がいくつか出てくる。
メキシコやトルコ、なんだか旅行して見知らぬ誰かの人生を覗いているようなそんな不思議な気分になる。
例えば、短編『緑陰のマナ』の出だしはこうだ。
夜明けまえに始まる、アザーンの声。周辺にあるいくつかの礼拝堂、その尖塔に取り付けられたスピーカーから流れてくるイスラムの「礼拝への呼びかけ」、哀愁あふれるメロディに、ふいに眠りから覚めるのだが、その直後に聞こえてくるのが山鳩の声だった。
これが二度目のイスタンブールである。
また、『皿の上の孤独』では、メキシコ。
真昼のストリートは、しらじらと明るい陽の光にさらされ、静まり返っていた。
日曜日の午前十一時、通りには人っ子一人いない。一匹の黒猫が、のんびりと道路を横断していく。どこからか、トルティーヤを焼く香ばしいにおいが漂っている。
赤紫色の鮮やかな葉をたくさんつけているブーゲンビリアの木陰で、私たちの乗った車が止まった。
あ〜旅行したくなっちゃうよなあ。
海外行きたくなっちゃうよなあ。
いつ行けるんだろうか。。
人生は、いつまで続くかわからないものだからね。行けるときに行っておくのはー行くべきときに行くのは、大事なことよね。
行くべきとき。それがあなたにとって「いま」ならばーいま、行くべきよ。
『皿の上の孤独』で、主人公がメキシコのバラガン邸に行くことを決めた時のセリフ。
本当にそうだと思った。
コロナの前、NYのタイムズスクエアで2020年の年越しをした。
急に決まって行ったのだけど、あの時行ってよかったと心から思う。
場所だけじゃない、人もだ。
祖母が亡くなる前もっと会いに行けばと思ったこともあった。
行きたい時に行きたい場所へ、会いたい時に会いたい人に会うべきなんだよな。
そうだ、異国の話とはずれるけど、バラガン邸のお皿には孤独という意味の「Soledad」という文字が描かれたお皿が出てくる。
このシーンも好き。
しんとして、味わい深く、さびしく、うつくしい言葉だった。私は、その一言を、目で食べ、味わい、飲み込んで、自分のものにした。
こんなに優しい孤独の表現があるだろうか。
この本には数々の女性が出てきて、どの女性も独身だ。
でも様々な人間関係の中で生きていて、その生き様は味わい深い。
この短編は一番最後に出てくるのだが、すべての短編に通ずるところがあるなと思った。
「そしてバトンは渡された」を読んで
何人かの友達に勧められ、今本屋でよく平積みされている瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」を読んだ。
陸上部の話でしょ?青春ものは興味ないんだよねって方がいたら、ちょっとこのあらすじを読んでほしい。
森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。この著者にしか描けない優しい物語。 「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸ではないのだ。」 身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作
家族の形態が、17年間で7回も変わる。
なのに、これは全く不幸な話ではない。
むしろ、読み終わった後、心が温かくなる物語。
この形態になるまでの経緯を読み解いていくのがこの本の一つの醍醐味だけれども、ここでは3人の登場人物にスポットライトを当てたい。
優子の強さ
「困った。全然不幸ではないのだ。少しでも厄介なことや困難を抱えていればいいのだけど、適当なものは見当たらない」
これは家庭環境を心配されてか、担任の先生に声をかけられた時の優子の言葉。
高校の友達とのいさかいから無視された時も、重く受け止めず、淡々としている優子。
この優子のドライとも取れる性格は、次いつ今の家族と離れるかわからない、深入りはできないと達観しているところから来ているのかもしれない。
そして、少しも不幸ではないとは言いつつ、それでも幼い頃に実の父親がいないことに悲しみを覚えるシーンがあったり、苦労をしていたことには変わりない。
宇垣美里アナが「人には人の地獄がある」と言っていたけど、一見淡々と人生を生きているようでもわざわざ言わないだけで、人には人の地獄、とまではいかないまでも、悲しみはある。
それでも、「可哀想な話」で終わらないのは、優子の周りの人の温かさを感じるからだろうか。
魅力的な梨花さん
2番目の母である梨花さん。
ネタバレになるので深くは書かないが、優子の親が転々とするとは梨花さんにもかなり原因がある。
でも、なんだか梨花さんは憎めない。
自由奔放だけれども、優子のことを必死に考えてくれている。
優子が弾きたかったピアノを半ば強引な方法で用意してくれたり、方法は普通ではないが、優子を一番に考えてくれているのが伝わる。
あ、あと、上白石萌音さんの解説にも書いてあるこのエピソードが好き。
梨花さんが幼い優子に、ニコニコしていたらラッキーなことが訪れるよ、と教えたあとで、こう付け加えるのだ。
「楽しいときは思いっきり、しんどいときもそれなりに笑っておかなきゃ」
チャーミングな梨花さんの言葉、私も胸に刻もうっと。
森宮さんとごはん
最後のお父さんである、森宮さん。
お父さんらしくいようとして色々世話を焼こうとするが、その方向性が斜め上で笑っちゃう。
とっても可愛い人。
本書の最初はこんなページから始まる。
何を作ろうか。気持ちのいいからりとした秋の朝。早くから意気込んで台所へ向かったものの、献立が浮かばない。
人生の一大事が控えているんだから、ここはかつ丼かな。いや勝負をするわけでもないのにおかしいか。じゃあ、案外体力がいるだろうから、スタミナをつけるために餃子。
これだけ読むとなんのことかわからない。
でも最後まで読んでこの最初のページの意味を考えてほしい。
普通の親だったら娘の大事な日の朝食にこんなに悩む親なんていないだろう。
それより他にもっと考えることがあるから。
でも森宮さんは森宮さんなりの親の役を楽しんでいる。
そんな森宮さんが可愛くて、優子がうらやましい。
この本を閉じた時、もうこの登場人物たちには会えないのかと思うと寂しくなった。
登場人物がそれぞれに愛しくて、心の温まる物語です。
原田マハさんの独立記念日を読んで
恋愛や結婚、進路やキャリア、挫折や別れ、病気や大切な人の喪失…。さまざまな年代の女性たちが、それぞれに迷いや悩みを抱えながらも、誰かと出会うことで、何かを見つけることで、今までは「すべて」だと思っていた世界から、自分の殻を破り、人生の再スタートを切る。寄り道したり、つまずいたりしながらも、独立していく女性たちの姿を鮮やかに描いた、24の心温まる短篇集。
独立記念日と逃げ恥のゆりちゃん
さまざまな年代のさまざまな女性が「独立」をしていく短編集。
ここでいう独立とは、
「会社とか家族とか恋愛とか、現代社会のさまざまな呪縛から逃れて自由になる」ということ。 決して大きな展開があるわけではないけど、一歩踏み出しささやかな幸せに向かっていく女性たちの物語。
ドラマ・逃げ恥の石田ゆりこ演じるゆりちゃんの言葉を思い出した。
若い女性に年齢をバカにされた時のセリフだ。
「私が虚しさを感じることがあるとすれば、あなたと同じように感じている女性がこの国にはたくさんいるということ。今あなたが価値が無いと切り捨てたものは、この先あなたが向かっていく未来でもあるのよ。自分がバカにしていたものに自分がなる。それって辛いんじゃないかな。私達の周りにはね、たくさんの呪いがあるの。あなたが感じているのもその一つ。自分に呪いをかけないで。そんな恐ろしい呪いからは、さっさと逃げてしまいなさい」
私たちが生きる世の中には、さまざまな呪縛がある。
そして世間がかける呪いを気づいたら、自分が自分でかけているのかもしれない。
転がってみれば
そうは思っても、一歩踏み出すには勇気がいる、大人になればなるほど。
本作の短編・転がる石の話で、いわゆるDV?モラハラ?彼氏と別れる決心がつかない主人公に、精神科の女医がこう声をかける。
「いいじゃないですか。転がってみれば?気持ちいいわよ。『転がる石に苔むさず』ってね。転がってるうちに、悪い運も落ちちゃうかも。」
aikoも「一度や二度転んでみれば」って言ってたっけ。
あんまり思い詰めなくても、転がってみればいいのかも。
葛藤と戦っているのは自分だけではないことも本書が教えてくれる。
脇役に出てきていた人が次の短編では主人公になっている。
今自分の横に座っている見知らぬ人も、カフェの店員さんにも、今朝電車で向かい側に座ってた中学生にも、マンションの清掃員の方にも、、それぞれに人生があるんだな。
それぞれ、みんな何かと葛藤してもがいて、完璧な人生なんて存在しない。
深呼吸して、少し肩の力を抜いて。 私もさあ一歩を踏み出そうかな。
なんて、とっても久しぶりにブログを書く一歩を踏み出す勇気をもらいました。
JAL41便、深夜便のロンドン記
JAL41便の深夜便でロンドン来てます✈️
出発時間は2時45分、ロンドン到着は6時半頃です。
41便の良いところは、エコノミークラスでもサクララウンジが使えるところ。
オリジナル牛肉カレー、ココナッツと鶏のスープ、ワインを頂きました🍷
機材は787なので、エコノミークラスでもゆったりした座席で快適でした。
機内食は、若手シェフの大会を勝ち抜いたシェフによるもので、
こちらは着陸の5時間ほど前に出されます。
ハーゲンダッツも付いてました💌
軽食にはブラウニーも。
あ、今回は無印の枕持ってたのですが、爆睡できました🙏🏻
無印良品Momma well-fittedマイクロビーズネッククッション、チャコールグレー
映画は、オーシャンズ8とレッドスパロー観ました。
オーシャンズ8についていうと、アンハサウェイの可愛さ、、😭💕
軽快でコミカルで観ていてスカッとしたなあ。
一方、レッドスパローは、もう少し重い。
アトミックブロンドにはまった私にはヒットしました。
かっこいいだけの女スパイの話かと思いきや、スパロウ=ハニートラップを使うロシアの女スパイの残酷さを目の当たりにして、何度も目をつぶりたくなるようなシーンも。
話が難しかったからもう一回みたいなあ、
さあ、冬のロンドンは日が短いので到着時は真っ暗ですが、これから楽しんできます🇬🇧🙂